短眠のすすめ?(学習時間捻出のために)

「なかなか勉強時間がとれない!でも睡眠時間を削ったら暗記効率が悪いってよくいうし、自分はショートスリーパーじゃないから最低でも◯時間は寝ないとダメだし、どうしよう…!!」

 

というご相談をよくいただきますので、私の独断と偏見で、ご参考にまでに。

 

私はもともと寝るのが大好きで「自分は10時間以上寝ないとだめな人間だ」と思いこんで生きてきました。しかし、かれこれ20年近く前にわりと若くして息子を産み、若い結婚ですし恥ずかしながら長続きせず、2年弱でシングルマザーになってからは変わらざるを得ませんでした。田舎のひとり娘でそんなことをした私はほぼ勘当状態だったため親にも頼れず、子供には不自由な思いをさせまいとがむしゃらに働き、そんな状況なので何時間以上寝ないとダメなどと悠長なことは言っていられず、しばしば日によっては1時間程度しか寝られないこともありました。

 

ここでそんな苦労話をするつもりはないのですが、離婚してから数年間は比喩でなく本当に朝も昼も夜も働いていたので、眠いけど働かなければ生活がままならないし、家にいるときに寝てしまったらまだ小さな息子がさみしい思いをするので、常に起きて諸々をこなすしかない、やるしかない状況でしたので必然的に短眠でした。

 

人間、たいせつな人のために「やるしかない」「背に腹はかえられない」という状況になれば、自然と無理もできるし少量の睡眠時間でも目覚ましなしに起きられるものだと、その頃の経験から私は思っております。(若くて気力や体力が豊富にあったこともあると思うけれど。)

 

そのかわり、さすがに起きっぱなしは難しいので、今も昔も隙間時間にちょこちょこ仮眠を取っています。おかげさまで移動中など、電車でもバスでもいつでもどこでも寝られるカラダになりました。ワイン会などでつい合間に寝てしまって、皆さまが宴もたけなわな頃に起き、ひとりでやたら元気になって呆れられることもたまにあります。笑

 

そうそう、たまたま年明けに読んだ本に、こんな本がありました。
睡眠の常識はウソだらけ/堀大輔

 

世の「寝ないと体に悪い」的な説や、そのエビデンスとなっている有名な数々の実験データを、ことごとく否定する本でした。この本に書いてあることが全て正しいのかどうかは私は専門家でないのでわかりませんし、医療関係の方などご批判もあるかもしれません。ただ、たしかに、脳の話と同じで睡眠に関しても、はっきりわかっていないのにまことしやかに言われていることがたくさんあるらしいですよね。少なくとも私はこれを読んでから「あまり寝てないから今日はダメかもしれない、眠くなって当然、どこかで睡眠負債を解消しなきゃ」という焦りから解放され、あまり寝ていない日でも元気に活動できているので、もしご興味がありましたらと思い、ご紹介します。

 

この本で個人的に一番しっくりきたのは、「三大欲求は全て快楽である」という考え方。

 

たとえば食欲や性欲なら、足りていてもなんとなく湧いてしまうこともあるし、必ずしも欲求のままにいつも満腹にすればいいわけじゃない、むしろ腹八分くらいがいい、というのはわりと一般的な認識だと思います。同じ三大欲求なので、睡眠欲だけ「眠いということは睡眠が足りないんだ!寝なきゃ!」と特別扱いする必要もなく、食欲や性欲と全く同じ考え方でいいんじゃないでしょうか。三食きちんと食べなきゃ不健康とは限らないのと同じように、たとえば七時間寝なきゃ不健康とは限らず、結局ご本人の習慣や気の持ちようも大きくて、そんなに頑張って満たさなくても今の時代は大丈夫だと思うの。むしろ、ワイン用ブドウと同じで、全てちょっと足りない気味のほうが調子がいいような気もする?✨

 

なんて私も、ショートスリーパーというわけではなく、たまにうっかり寝すぎちゃうときもあります。普段はだいたい3時か4時ごろ起きて勉強なり作業なりしていることが多いのですが、やっぱり寝るのは快楽で非常に気持ちいいことなので、本当に食べ過ぎと同じで、ちょっと気をぬくとつい欲に負けてたくさん寝てしまいます。結局平均すると毎日4時間前後の「短眠気味」というところじゃないでしょうか。それでも、1日24時間のうち20時間近くを活動に使えるので、慣れればなかなか良いです(そのぶん夜中にガサゴソしたりして家族に迷惑をかけているかもだけど?)。

 

極論、受験生の皆さまは、わざわざ辛い思いをして寝不足になって、無理をしてまで勉強する必要はないんじゃないかと思います。私がこんな言い方をするのはよくないと思うけど、誤解を恐れずに言えば「たかが資格試験」だし、たとえばお子さんの可愛い盛りは今しかないかもしれないし、もっと人生で優先すべきほかのことがあるならそれを先に行なうのもいいでしょう。試験勉強は自分や家族の生死にかかわるわけじゃないし、勉強自体があくまで「贅沢」だから、無理をせずちゃんと時間が作れる状況になってから、そのうち落ち着いて再チャレンジしたっていいでしょう。そのほうがご自身も周りも幸せかもしれません。

 

ただ、どうしても今年合格したくて、それなのにどうしても起きている間に時間が作れないのなら、何とかしてどこかで作るしかないので、少しくらい短眠に寄せるのもありなんじゃないかな?と、あくまで個人的な考えで私は思いますので、ご参考までにこの記事を書きました。

 

私も毎年みなさまの受験期は、諸々に関して「どうにか時間を捻出して全力でやるしかない」ので、短眠に寄せています。単純に時間が足りないことと、胃に物があるとお腹からの講義の発声がしにくいことと、お腹いっぱいに食べると眠くなってしまうことから、食事を取る回数が減るので自然と痩せてしまい、受講生の皆さまにご心配をおかけすることがあるので、今年は春〜夏にあまり痩せないことを目標として、意識的にちょこちょこカロリーをすすんでとるようにしています。

 

…なんて、「受かりたいならあまり寝るな、あまり食べるな」みたいな、スパルタな記事になっちゃってるかな^^; 。そんなことないのよ。あくまで、選択肢のひとつ、ということで。

 

ちなみに、「記憶は睡眠時に定着する」と昔から様々な本に書かれていますよね。人間の脳に関してはわかっていないことが多いと思いますので、何がどこまで確実かはさておき、暗記をした後に全く寝ないのは効率が悪いと私も思います。

 

集中力&記憶力が高まると言われる空腹時&就寝前にしっかり覚えて、その後サクッと寝るということを、もしも食欲と睡眠欲を多少コントロールできるようになると、一日の中で複数回ちょこちょこ繰り返せるので便利ですよ。睡眠は本当に食事と似ていて、完全になくすのは無理だし絶対に少しは摂取が必要だけど、必ずしもご自身が今まで取ってきた満腹量を一度に取らなくても、少し全体量を減らしたり小分けにしたりしても大丈夫かもよ、というおすすめでした。

 

そうやって短眠に寄せて時間を捻出しても手が回らないほど諸々を抱える自分もどうかと思うんですが…ご迷惑をおかけして恐縮です。いつも手を差し伸べてくださる周りの皆さま、本当にどうもありがとう。心から感謝してます。

 

みんな、それぞれの環境や立場があると思うけど…人生に悔いが残らないように、やりたいことを最大限にやって、頑張ろうね!

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富田葉子

富田葉子

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