「群盲象を評す」って、インドでしたっけ。
たしか、目の見えないひと、または暗闇で、複数人が初めて象を触って「象はこういう生き物だ」って言い合い、全然意見が合わないのですよね。
全員が「こうだ!」って紛れもなく真実を言っているのだけど、象は大きいから、鼻を触った人、牙を触った人、耳を触った人、尻尾を触った人、などそれぞれが触ったのがあくまで象の一部分だから、言っていることが全く異なってしまうという話です。
人の数だけ、その人にとっての正しさが、ある。
そういえばコミュニケーション能力の講座でも、そのような学習やワークを行いましたので、活かさなきゃと思っています。
それなのに、自分の思う正しさで人様にモヤッとしてしまったので、自戒を込めて書き留めます。
私は、
「絶対にNOと言わない」
という心得を、グローバルダイニングで教わりました。
お客様の言うことをなんでも聞くということではなくて、「断りっぱなしにしない、断るなら別の提案を」、ということです。
ですので、
「こういうの、できませんか?」
「たとえば、こういうのはいかがでしょうか?」
などと、人様へ尋ねたときに、お返事が、
「難しいです」
「ダメです」
「致しかねます」
のみで、「それできないけど、こうならできるかも」等の別の提案が全くいただけないと、なんだか情状酌量の余地もなく門前払いされたような、悲しい気持ちになることがあります。
例えていうと、勇気を出してデートに誘ったら「その日はダメだけどこの日はどう?」もなく、「あなた無理」とピシャリと断られて撃沈する人の気分です。例えがあってるかわかんないですけど。笑
しかも、そういうときって大抵、こちらも無理を通そうとするつもりはなくて、
「もしかして難しいかな?」
「面倒な質問かな」
などと申し訳なく思いながら、勇気を出して控えめにお尋ねしていたりするので、もし相手の反応があからさまにドライだと、多分こちらの言い方も悪いのかもしれませんが、なんだか悲しくなっちゃったりして。
これって相手は、できませんかと聞かれたから、できませんと答えただけなので、何も悪くないんですよね。「NOだけじゃなくて別の提案も欲しい」と私が勝手に思っているだけで、「ダメなものはダメだとシンプルに伝える」も大切かもしれません。そう気づきました。
もし断りとともに別の提案も欲しいと思うのであれば、たとえば、
「こちらも無理を言うつもりはなくて、ただほんの少しでも可能性が上がるなら、できる限りの努力や改善をしたり再度練り直したりしたいから、もしダメな場合はどうしたらOKの可能性があるのか、どこまでならOKなのかも、可能でしたら教えてくれたらとても嬉しいです」
みたいなことを、最初からわかりやすく言葉で伝えていたら、もしかしたら勝手な悲しさは生まれなかったかもしれません。
改めて、自分の中の正しさも、自分と違う人にとっての正しさも、どちらもちゃんと尊重して、気持ちよくやりとりをして生きていきたいなと思ったのでした。
世の中は象より、もっともっと、大きいから。
誰もが、世界の一部分しか、触れないはずだから。
※なので、私は「自分はこう思う」というのをしばしば申すけれど、勿論それは象の極一部分でしかないと自覚しています。違う意見の方もお気軽に話しかけてくれたら嬉しいです。
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