ブログサービスのチカラ

サービスのチカラ

先日、ぐるナイのゴチに出ていて、懐かしくて嬉しかったのですよ。もう10年近く前でしょうか。白金台のステラートというお店で働かせてもらっていました。立派な暖炉と、ガラス張りの天井が素敵で、内装もすごく好きでした。

 

 

そんなステラート勤務時代にお世話になっていた上司の、遠山啓之さんが本を出版されました。

 

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遠山さん、本当におめでとうございます…!!遠山さんの教えは今もたくさん活きていて、尊敬しております。

 

 

思い出話をしますね。

 

今もそうかもしれませんが、私がステラートで働いていた頃は、平日はご予約のお客様のみで、土日は毎週末、婚礼二回転でした。

 

婚礼って、当たり前のように100名分とか用意するじゃないですか。当時、遠山さん以外に、ホールの正規ステラート所属スタッフはほんの数人しかいなかったんですよ。みんな女子。少人数なので準備が結構大変で、式の当日は他店からのヘルプの方々に助けてもらう感じで。

 

たとえば、土曜のお昼の披露宴のお二人が御仕度などあるので朝7時にご到着とすると、6時には居ないといけないから、だいたい朝4時すぎにおきて朝5時だいにお家を出るわけです。

 

お昼の婚礼を終えて、怒涛の「どんでん」でシルバー急いで拭いたり諸々セッティングして、夕方〜夜の婚礼。婚礼中は新郎新婦のお二人は全然お料理を召し上がれないことが多いため(せっかくレストランウェディングなのに)、式が終わった後に私服に着替えてからお二人だけでゆっくりお料理を召し上がってくださいというサービスをしていましたので、終わった後は片付けをしながらお二人だけのディナーのおもてなし。翌日の婚礼の準備。もう、終電です。よく目黒駅まで「間に合わない〜」って泣きそうになりながら走っていました。

 

そして翌日曜、またお昼の婚礼のために朝早くから出勤。二回転して夜まで。

楽しかったし学ぶことも多かったけど、物理的に結構ハードでした。。。そんな中で私、よくワインの勉強もしていられたなと思いつつ。本当にいい思い出です。

 

遠山さんに教わったことは沢山あるけど、特に印象に残っている言葉が2つあります。

 


1.「命をかけろ」

 

私達からすると婚礼はいつものことで、つい「馴れて」しまいそうになるのだけど、お客様にとっては一生に一度の人生の晴れ舞台。想いが強くなるのも当然だし、「えがいていたイメージと違った」等、些細なことでも大きなクレームにつながりやすい仕事だから、こちらも命をかけて臨みなさい、と。

 

本当に、そうだなぁと思って。

 

お二人の数だけ、婚礼の形があって。基本的に「一生に一度」だから、お二人もご両親もみんな緊張していて慣れていなくて。こちらがしっかりしなきゃいけなくて、最高の思い出にしもらうために、命をかけてできることはしたい。

 

これは今も活きています。こちらからすれば、もう何十回も何百回もお話しした内容だったとしても、受講生にとっては初めてのことかもしれなくて、「ワインスクール」に緊張されているかもしれなくて。例えば私が、たまたまその一回が著しく調子が悪くていまいちだったとしても、その一回がダメなら「この講師ダメだな」と思われて二度ときてくださらないかもしれなくて。

 

「命をかけろ」。その通り。いつも、一生に一度だと思って、命をかけて臨みます。(自戒を込めて)

 

2.自分より細やかなお客様のために、その方よりも細かくなろうとしているだけだ。

 

これも、よく覚えてるんですけど。

 

そうやって命をかけて婚礼二回転に挑みヘロヘロになった土曜の夜に、日曜の朝の婚礼の準備をするじゃないですか。そのセッティングを遠くから見渡した遠山さんが、こうおっしゃったんです。

 

「そこのワイングラス、高さが違うよね」

 

近くで見てみると、たしかに違いました。1脚だけ、ほんの2〜3mm程度。なんでそんな遠くから見て一瞬でわかるのかと…正直、ちょっと変態かと思いました。笑(遠山さんごめんなさい )

 

さすがに変態とは言ってないですけど、よくわかりますね…!!と言うようなことを申しましたら。

 

自分は大雑把だと。でも自分より細やかなお客様は気になるだろうから、その方のために、その方よりも細かくなろうとして一生懸命見ているだけだと。

 

…本当に大雑把な人は自分が大雑把だと思わず、むしろ「自分はちゃんとしている」と言うものなので(まるでうちの息子のように^^;)、自分で自分を大雑把だと仰るかたは大抵大雑把ではないような気もしますけど。笑

 

でも、その御心がけ、すごく大事だなぁと思って。

 

これも、今に活きています。私は本当に本当に大雑把な性格で基本的に「細かいことはどうでもいいじゃん、ワインなんておいしければいいじゃん、みんな違ってみんないいじゃん」派なのですけど、細かいことが気になる・細かいことを知りたい受講生もいらっしゃる。そういう方々のために、たとえば生産者に聞くと「また日本人はくだらない数値なんか気にして」などと嫌がられることもあるかもしれないけど、知りたいと言う方がいらっしゃるなら細かい情報もできる限り調べるし伝えたいと思ってる。自分より細やかな方々の目線もわかりたいし尊重したい。楽しみ方や向き合い方は人の数だけあって、そこに優劣もないと思うから。

 

寄り添う気持ちって大事ですよね。

 

遠山さん、厳しかったけど、全てがホスピタリティにあふれていたなぁって思う。本当に尊敬しています。

 

「サービスのチカラ」はとても読みやすいので、ご興味がありましたらぜひ読んでみてください。(*´ω`*)

 

 

遠山さん。今のお店のスタッフさんたちに愛されていらっしゃるのがよく伝わってきました。遠山さんのもとで今、学べる方々が羨ましいなぁ。

 

P.S.
実はこのころの名残で、今も異性の方は下のお名前で呼びにくいんです(婚礼では、異性のお客様は下の名前で呼んではいけないと言う配慮で統一されていたため)。男性の受講生のかたは、なにか呼びやすいニックネーム考えてくださると幸いです…笑

 

無い物ねだりかもしれないけど、今の仕事では未来の素敵なソムリエさんたちの背中を沢山見おくりながら、私ももう一度サービスをちゃんと勉強したいなぁと思いつつ…いつかそのうち。まずは今、自分ができることを精一杯頑張ります(*´ω`*)

ご縁やホスピタリティ、そして遠山さんが本の中で書かれていた「人間力」を、本当にだいじにしようと思う今日この頃です。






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