相互校閲で成長し合うグループ

まずは、この大変なご時世で、最前線の医療現場で毎日頑張っていらっしゃる皆さまに心から感謝します。自粛で本当に厳しい状況におかれている、飲食関係の方や航空業、旅行関係、貿易関係、そのほかたくさんの苦しい思いをされている皆さまが、早く笑顔を取り戻せる状況になることを強く願います。

私どもワイン講師業も大半の講座や研修が白紙や未定の延期になり、決して楽ではないのですが、おかげさまで何とか無事に生きていることをありがたく思っています。

さて、こんなご時世で様々な方がいらっしゃる中、ステイホーム&お時間ができて在宅で学ぶ機会の需要にともない、ワイン関係のオンラインでの発信も加速して増えていると感じます。

その流れで先日書きました、このツイートについて、思っていることの補足です。

情報の正確性が気になる

前提として、ワインに関して多くの方々が気軽に発信できる時代なのは、素晴らしいことだと思います。

反面、(私も偉そうに言えませんけれども)誤った発信情報も多くなってきますよね。

個人の「こんなワイン飲みました〜」とかなら自由だと思いますが、教育・教養系の内容の発信の場合、もちろん故意でないにしても、正確でない情報を流すのはちょっとよろしくないでしょう。

特に「大部分が合っていて、一部にトンデモ情報が混じっている」というパターンが多いため、余計に危険です。

「上手な嘘のつき方」って、ほとんど真実を言って、まずいところのみ嘘をつくことだ、っていうじゃないですか。笑

同じように、一見全体的にもっともらしいと、読み手が全部正しいのだと信じてしまいやすいんですよね。「だいたい合っているからいいじゃん」ではなく、ほとんど正しい情報を載せているからこそ、責任感を持って細部までしっかり間違いのないように気をつけなきゃいけないのだと、自戒も込めて思います。

かと言って個人でしっかりとしたファクトチェックをするというのも中々難しいと思うんですよ。ご本人は一生懸命努力されて調べていても、情報元自体が間違っていることも多々ありますし、ワインは本当に奥が深く、諸説ありの部分も多いですし。

(ネット上の情報が玉石混交なのはいわずもがなとして、教本・教科書的なものをソースにするときも情報発信者は気を付けた方がいいと思います。自分も教科書作成側で経験があるのですが、教科書的なものをつくるときは「諸説あり」「例外も多々あり」という記述があまり多いと何を伝えたいのか分かりにくい読物になるので、そういう多様性のある部分は載せないか、執筆者が最善だと思う説のみを採用する、ということになりやすいです。たとえば分厚いソムリエ教本にびっくりされるかたも多くいらっしゃいますけども、要するに、あれを丸暗記してもあくまで各章執筆者が伝えたい膨大な知識中のほんの一部分でしかないんですよね。だから、きちんとした情報のソースが教科書的なもののみだと、諸説あることを知らずに一説のみを唯一の正解とした非常に狭い次元の話をしてしまいやすいという危険性があります。真面目な方ほど特に。受験が終わったら意識的に受験関係の資料以外の様々な学習をして肉付けした方がいいとよく言われる理由の一つでしょう。)

ワインに限らず他の業界でも「よく知らないなら発信するな」「ちゃんとできないなら手を出すな」という意見もあり、一理あるかもしれませんが、そうすると若手が萎縮してしまって育つ機会が減るので、間違いながら成長していったらいいと思うんですよ。ただ、ちゃんと見守ってくれる人の元じゃないと、仕事でもないのにボランティアで優しく間違いを指摘してくれる親切で時間の余裕のある人は稀有なので、間違ったまま放置されることが良くあり、本人や業界のためにならないのと、それを見たワイン初心者の人が例えば「ソムリエさんが言ってるんだから」などと信じてしまうのが可哀想なので、できる人同士&成長したい人同士で助け合えばいいのではないか、少しでもその環境をご縁のある皆様につくれたらいいのではないかと思いまして。‬

私は数年前からソムリエ受験テキストの校閲のお仕事をさせていただいているため、細部の校閲の大変さや難しさを痛感しておりますし、おかげさまでどの情報を精査するときは何を見ればいいかも年々わかってきました。そして身近に私めの不躾な質問にも嫌な顔をせず丁寧に答えてくださる素敵な先生方がたくさんいらっしゃり、専門家でないとわからないことの多くをお伺いできる環境にあるので、校閲の機会をいただくことによって自分も非常に多くの学びがあることを実感しています。

逆に自分も作成資料を近年のソムリエ試験に合格された方々に毎年校閲していただいてるので、(言い方悪いかもですが)資格試験に合格したてホヤホヤの方々がおよそどのレベルまで校閲できるか、してもらう側は具体的にどのように校閲してもらえたら嬉しいかや、そもそものご指摘のありがたさもよくわかります。

(不思議なことに自分では「こう書いたつもり」だから、よくチェックしていても自分で作成したものの間違いはなかなか気づきにくいんですよね…他人の目で指摘してもらって、「自分は何でこんな間違いをして気づかないんだろう?」って笑っちゃうようなミスとかありますよね…)

そんな自分がこれから発信したい若い方々の校閲しあいっこを見守れば、ちょっとはお役に立てるんじゃないかなと思うんです。

モラルも気になる

あと、情報の正確性だけでなく、一部で発信者のモラルも気になります。たとえば、

  • 何かの資料や人様のページを元にして書いたならちゃんと出典を明記した方がいいよ
  • 人様の写真や画像や文章なども、当たり前だけど勝手に使っちゃダメだよ
  • 全てのワインに詳しいソムリエやワイン講師なんて滅多にいないんだから、他者の間違いがあったら晒して笑い者にするんでなく思いやりを持ってそっと執筆者に伝えなよ
  • あくまで個人の持論や推測であることと、他者からの伝聞と、広く一般に証明されている事実は、ごっちゃ混ぜにして説明しないで分けて伝えないとダメだよ
  • 現在正しいとされている事実も、数年後にひっくり返ることはよくあるから(DNA鑑定等も含む)、あまり盲信しない方がいいよ
  • 誰かや何かを落とすことで自分の推したいものを褒めるような紹介のしかたはダメだよ(関連記事:「配慮」)

など、しばしば、見ていて思います。

私も過去に身に覚えがあるので偉そうにいえないけど、これらって、結構しっかり意識してないと誰でもついやってしまいがちだと思うのですよね。自分も改めて気をつけなきゃと思いつつ、ワインを愛する発信者としての基本的な心得も含めて、これから発信される方々と共有し切磋琢磨していきたいです。

(全くもって皆が皆じゃない一部の話だと思いますが、特に受験関係はモラルがおざなりになってることがあるなぁと感じます。講師を名乗る人であっても他のワインスクールや他の講師の資料を無断コピー配布したりとか散見します…受験生にとっては嬉しいかもしれないけど、そういうのは人としてよくないと思う。私はやりません。)

一緒に成長したい対象はこんな方

そんな思いがあって、私も含めて主に以下に該当する方を対象とした、お互いに校閲しあって成長するグループのようなものができたらいいなと思ったのでした。

  • ワインの情報発信に真面目に取り組んでいるからこそ、ファクトチェックの大切さと大変さを改めて実感されている方‬
  • なるべく多くの有識者の目でファクトチェックしてもらって、これから学ぶ方のために正しい情報発信をしたいかた‬
  • 世のワイン情報発信を見て、ファクトチェックのあまい場合があるなぁ、もったいないなぁ、と感じる方‬
  • 資格取得等で勉強したがブラッシュアップの機会が少なく、在宅で知識の維持や向上の機会と、ワイン仲間が欲しい方‬
  • これからワインの情報発信をしていこうと言う若い方々を応援してあげたい方‬

最後の2つは、ワインスクールの卒業生に多くいらっしゃいまして、本当に向上心と優しい心をお持ちの方ばかりで、私も支えてもらっています。そんな素敵な方々と、地方在住等でワインスクール通ったことないけど首都圏のワインスクールの人たちのコミュニケーションいいなぁって思っていらっしゃる愛好家の方々もつないで行けたらいいなぁと、理想論かもしれませんが思ってます。ワインを好きなお友達は、多い方が楽しいですから。

性別も年齢も職業も性格も異なる多様な方がいらっしゃる集団の中で、共通の趣味と目的のもとにみなさま仲良く協力しながら参加していただくというのは、僭越ながら講師業でたくさんのクラスを担当させていただき今まで学びつづけてきた部分でもあるので、生かせることがあるんじゃないかなぁと思います。(講師って本当、その分野に詳しいだけじゃダメで、伝える技術やクラス運営なども全く別のスキルと努力が必要なので、だからこそ一生勉強になるし楽しいのですよね。)

堅苦しいものにするつもりはないし、ご興味があると言う全ての方に参加してもらえたら嬉しいです。自分は発信しないけど若手応援で校閲のみできるときに助けてあげるよとか、ワインはあまり詳しくないけど文章や動画の編集などはアドバイスできるよとか、そういうかたも嬉しいなと思います。

悩みどころ

さて、このグループ実現についての悩みどころは、主に以下の2つです。

●何のプラットフォーム使うか
●有料/無料

プラットフォームは私が使いやすいのでSlackを考え中ですが、他でもいいかもしれません。

有料/無料は、私腹を肥やそうという目的ではないのでどちらでもいいのですが、あまりに誰でもいつでもウエルカム状態だと、いくつか不安な点もあります。

まず、著作権的なところ。基本的に発信したい方が世に出す前に校閲する形と思うので、メンバー内の信用問題も大事ですよね。たとえば、校閲をお願いしている資料があったとして、そこに悪意のある人が入ってきて、本人の発表前にほぼコピーしたものを自分が先に作成したと言って世に出すとか、そんな人はいないと思いますけど、絶対に無いとも言い切れないじゃないですか。もし自分がそんなことをされたら自分の見る目がなかったのだと思いますが、メンバー同士でそれが起こってしまうと責任が取れない。だから、ある程度信用できる人にしぼった方がいいのかな?とか。

そして、もし「いるだけで何もしない人」が多くなると、やる気のある人のモチベーションも下がってしまうことがあるので、ある程度アクティヴに参加してくだりお互いに成長しようと言う強い意思のある方にしぼった方がいいかな?とか。

そうすると、多少のハードルを設けるために少額でも有料にした方がいいかも、とアドバイスもいただくのですが、もしも有料なら、いくらくらいが望ましいでしょうか??

(有料といっても、額はいくらでもいいですし、収入は今なら医療関係や飲食関係、またはメンバーの関係する事業の支援に使います。活動報告します。)

普通に校閲を仕事で頼むとそれなりの額が必要だと思いますが、あくまでプロじゃないですし、お互いに成長と言う前提ですし、ちょうどいい相場ってどのくらいでしょうね…

ただ、心配なのが、言い方悪いですが人間は奢ってしまう生き物だと言うことです。「事故る人ほどシートベルトをしない」「噛む人ほど早口」と同じで、トンデモ情報を発信してしまっている人ほど自覚がなく、少額でもお金を払ってまで一応校閲してもらおうとか、逆に他人の間違いを優しく直して協力しようとか、そういうことをしたがらないのでは、と思うんですよ。

むしろそう言う人こそ「自分は詳しい、正しい」と慢心せず今一度謙虚な気持ちに戻って、一緒に切磋琢磨してくれたら嬉しいので、そこらへんはどうしたらいいかな、というのが悩ましいです。

何のプラットフォームでも、無料でも有料でも、上記の不安な点や悩ましい点をクリアできたらいいのですが。

「こうしたらいいんじゃない?」等、あればいただけたら嬉しいです。

なお、結局は何事も実際にやってみないとわからないと思っておりまして、実験的な試みに付き合ってくださる方々で見切り発車でも始めてみて、中で意見を聞きながら運営・改善していって、もしダメだったら「やっぱうまくいかなかった、ごめん」でもいいのではないかとも思っています。(無責任かもしれませんが、こういうのは完璧な準備を待っているといつまでも始められないので。)

なので、何も解決してないのに急に始めたらすみません。笑

以上が、相互校閲で成長し合うグループの話でした。

おまけ:ワイン情報受信者側が気をつけた方がいいと思う3点

発信者側の知識やモラルの向上だけでなく、これからワインの学習をしようと言うかたや、ライトな愛好家の方々などの、情報の受信者側が気をつけた方がいい点も、もっと共有できたらいいなぁと思ってます。手始めに、以下3点。

①たとえば、「ソムリエが教える!」みたいなものがあるとするじゃないですか。「ソムリエさんだから正しいんだ」と妄信するのは危ないです。

私も「ソムリエさんなんですよね?スゴイですね!」などと言われることがしばしばあるのですが、別にそれ自体はすごくはないのですよ。

いえ、誤解がないように申しますと、資格の有無等を問わず、一流のソムリエさんのサービスや販促力はすごいです。どんなソムリエさんもいつかは引退されるときが来ると思うので、素晴らしいソムリエさんたちが現場に立たれていてそのサービスが受けられるうちにぜひお店に行くことをお勧めします。私は田崎真也さんが西洋銀座にいらっしゃる時代にサービスを受けてみたかったです(もう叶わない)。

たとえばソムリエの資格取得にどれだけの意味があるかと言うのはいろんな意見があると思いますが、ソムリエ試験は「これからワインの仕事をしていくために、まずワイン業界の専門用語を一通り覚える」という試験だと思います。

(あくまで個人的なイメージです。そこまで必要?という専門用語もしばしばあるかもしれませんが、知って損はないということで…)

医療関係でもIT関係でも何の仕事でもその業界の専門用語があって、それすら知らないと仕事ができないと思うので、最初に頑張って覚えることは必要ですよね。ゲームなら一通りの絵札や牌の種類(絵柄や意味など)、どう言う条件でどうなる、点数計算や勝ち負けの細かいルールをまず頭に入れる、ということでしょう。ただ、ワインの場合はワイン名や味わいが世界中の細かい産地名や品種名や気候などと密接に関わることが多いため、増え続ける世界中の産地に関しての地理・歴史・葡萄品種・ワイン法・食文化などが共通言語となり、その暗記量がかなり多いので、資格を取るときに皆さまものすごい努力をされているのは事実です。こんなに勉強したのは大学受験以来だ!という方もしばしばいらっしゃいますし、大人になってからの学習は十分な時間がなく、特に毎日飲食店等でランチもディナーも勤務されながら、家に帰ってクタクタなところで頑張って時間を捻出して学習されるのは本当に大変なので、是非褒めてあげて欲しいです。

ただ、あくまで仕事なら業界専門用語をひととおり覚えた、ゲームなら一通りの絵札やルールを頭に入れたという段階だから、よく「資格取得はスタートライン」って言われるのですよね(資格を取らなきゃスタートラインにすら立っていないということでは決してなく)。

ソムリエ一発合格しました!などと言う人がいても、ワインのこと何でも知っているというわけではないし、ご本人も「ソムリエさんだからワインのこと何でも知ってるんだよね?」とばかりに無邪気に目を輝かせて質問をしてくださるお客様に、「そこはあまり詳しくないけどどうしよう、答えなきゃ、えーと…」と内心冷や汗をかきながら頑張って知識を総動員して答えていることもあるので、もし目の前にいらっしゃるのが資格を取ったばかりの若いソムリエさんなら特に、一歩大きい目で見て温かく成長を応援してあげて欲しいなと言うのが、ひとつ。

②ワインの世界にも専門分野がたくさんあるので、確率的に専門外である人のほうが多いと言うこと。

ワインという分野の中に、さらに専門分野がたくさんあるというのは、医師と言っても内科医、歯科医、産婦人科医など様々な分野があるのと同様です。

(私もいわゆるIT系の職業の夫に、携帯のアプリの質問をして、「携帯はわからない、ITっていっても分野がたくさんあるんだ」と怒られたことがあります…)

フランス、イタリア、スペイン、ドイツ、アメリカ、オーストラリアなど、各産地それぞれに詳しい方がいて、同じフランスでも、ボルドーに詳しい人がジュラ・サヴォワに詳しいとは限りません。産地だけでなく、流通や販売に関してや、高級銘柄や古酒、逆にカジュアル価格帯、ペアリングなど、細かい多様な分野があり、ワインのプロと言っても特にどこに詳しいかは人それぞれです。

先にも書きましたが、ワインも本当に奥が深くて、諸説ありもたくさんあって、時代とともに数年前に正しかったことが今は正しくないなんてこともよくあって、そもそも新人/ベテラン問わず、全てのワインに詳しい方なんてソムリエでもワイン講師でもそうそういないんです。

だから、これを受け手側に強いるのはアレなんですけど、ブルゴーニュ大好きなソムリエさんにカリフォルニアのことを聞いても、歯科で産婦人科のことを聞くようなものの場合があるので、そのソムリエさんの詳しい分野が何なのかも考えて(もしくはストレートに特に何が好きなのか聞いて)、その分野に関しての質問をしてあげるとお互いのためにいいと思うなあ、というのがふたつめ。

ちなみに発信側も、専門外のことを知った顔で言うのは良く無いので、「ここは自分も勉強が足りていないので、詳しくはこういう専門家の人がいるのであの人に聞くといいと思うんだけど、自分はこう思う」みたいな伝え方をした方がいいと思うんですよね。お互いのために。

(専門外の伝え方といえば、慈恵医大の近藤一博先生のコロナウィルスに関するこの記事、すごく説明の仕方が素敵だなと思いました。ご自身はウイルス専門医だけど、ウイルス専門医と言ってもどのウイルスに詳しいかはまた人によって異なり、コロナウイルス専門医は日本にほとんどいない。ウイルス学の世界では、自分の専門以外のウイルスに関しては口出ししてはいけないという不文律があり、それを破ってのことだ、と、ご自身の立場を明確にしたうえで持論を述べられるところは、(私はウイルスに関してわからないけれども)発信内容に対しての責任感が伝わりました。ワイン業界にはこの「自分の専門外に口出ししない」という不文律がないので、情報が玉石混交で混乱するのかなぁと思ったりします。もちろん講師業やそのほか、ご自身の専門と専門外を明確にして伝えている方も多くいらっしゃいますが、そうで無い方も多くいらっしゃるなぁと思ったので。)

③よく聞く「たったこれだけでワイン通になれちゃいます!」「ビジネス接待もこのワイン知識さえあればOK!」みたいな耳障りのいい言葉もあまり妄信しない方がいいと思います。そんな方法はありません。

「たったこれだけ」のダイジェストの勉強もしないよりはした方が世界が広がって楽しいのは間違いないし、いきなり重い勉強から始めると嫌になりやすいのでとっかかりとしてはおすすめだけど、もし本当にビジネス接待等で必要な状況で、「ワインを好きな人」とある程度会話をしたいのであれば、そんなインスタントの知識はすぐにバレるから。

ワインも(いい意味で)オタク的に楽しめる要素がたくさんあり、「好きな人」はオタクレベルに詳しい人も多いので、付け焼き刃の知識や知ったかぶりがものすごくバレやすい分野だと思うんですよ。

そこは、変に近道をしようとせずに、「それを好きな人」への敬意を払って、ちゃんとある程度の勉強時間をかけるべきだと思う。

これは、ワインは敷居の高い崇高な飲み物だから…とかでなく、たとえば漫画等でも同じではないでしょうか。

例えが合っているかわからないけど、もし「鬼滅の刃、これさえ知っていればOK!」みたいな記事があったとして。笑

それだけを読んで、「たんじろうとねずこでしょ、妹が鬼になっちゃって戻すために主人公が頑張るんでしょ」と、原作やアニメを全く見たことがないのに言ったとして。

鬼滅の刃のファンからしたら、「この人浅いな」というのはすぐにわかると思うんですよ。なんというか、知ろうしてくれたのは嬉しいけど、うん、そうなんだけど、あってるんだけど、語りたいのはそこじゃなくて、あのシーンよかったよねとか、あれは泣けたよねとか、びっくりしたよねぇとか、ほら、なんか他にもっと色々あるじゃん!みたいな。

「それを好きな人」と仲良くなりたいなら、ちゃんと読んだ方がいいし、ワインも同じように急がば回れだと思います。

(鬼滅の刃はAmazonプライムと、一応コミックス出てるところまで読みましたけど、特別詳しくはないのになんとなく雰囲気で例に出しました。ファンの方にとってそぐわなかったらすみません。)

漫画といえば余談ですが、漫画やドラマのワイン登場シーンも、ちょっとワインを知っている人が見たら笑ってしまうようなチグハグな演出になってしまっていることも、まだまだ多いじゃないですか。しかもワインって気取った感じのシーンで出てくることが多いから、よりによってそこがチグハグだとカッコつかなくてなんかもったいないよね。もし作者が特段ワインにお詳しいわけじゃないなら、ワインを雰囲気で適当に出すとデンジャラスなので、その回だけでいいからちゃんとワインがわかる人の監修をいれる必要性とかも、もっと認知されるといいなと思います。校閲もそうだけど、せっかく素晴らしい作品を発信するなら、そういうのも大事じゃないかな。

おわりに

話がそれましたし、とりとめないまま長くなりましたけども、読んでくれてありがとう。

手軽に発信&受信ができる時代だからこそ、さらに楽しく明るくしていきたいね。私も改めて諸々気をつけよう。もっと周りから学ぼう。

こうやって、インターネットネットで自分の想いややりたいことを見てもらって、意見をもらえるって、本当にありがたい環境です。

そんな時代と皆様に感謝して、仕事に戻ります。

ご意見等はyoko@tomiwine.comまで。TwitterやFB等でもいいです。

追記

2020/05/10

  • 勢いで書いて取り止めなく長いので、見出しつけたり加筆したり等、少し整理しました。
  • この校閲しあうグループの件は、管理人さん的な運営を、フランス在住の素敵なソムリエさんのティモシーさん(@Poly_Somme)が引き受けてくださることになりました。近々試験始動予定です。よろしくお願いいたします!

2020/05/29

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お読みくださって、どうもありがとうございました。

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みなさまとお会いできますこと、心から楽しみにしています(^^)

富田葉子

富田葉子

フリーランスで、ワインやコミュニケーション、朗読などの講師業をしています。さらに素敵な人生のお手伝いができると嬉しいです♪

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