【2020年】ベネンシアドール&シェリー・アンバサダー試験概要と合格率

※2020/04/25追記
シェリー委員会の発表により、本年度の試験が中止となったため、合わせて受検講座も中止となりました。また来年、よろしくお願い申し上げます。試験概要は現状2019年のものが最新なので、ここには2019年の内容を載せています。

 

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●ベネンシアドール&シェリー・アンバサダー受験講座
https://tomiwine.com/sherry-exam

 

●シェリー委員会のホームページ
http://www.sherry-japan.com/
随時詳細は変わることがありますので、最新情報をご確認ください。試験のお申込みやお問い合わせも、シェリー委員会へ直接お願いいたします。

 

受験資格

 

【ベネンシアドール】

  • 一次試験実施日において、年齢 20 歳以上であること。
  • 下記2つの内いずれかの職務に従事している。
    ①酒類を提供する飲食サービス業
    ②酒類を取り扱う輸入、販売、コンサルタント業等で、ベネンシアドールの知識と技術を用いて販売促進が可能な職務

【シェリー・アンバサダー】

  • 一次試験実施日において、年齢 20 歳以上であること。
  • 職種は不問。

JSAでいえば、ベネンシアドールがソムリエで、シェリーアンバサダーがワインエキスパートのようなものでしょう💡

 

試験概要

一次試験と二次試験があります。

 

 

一次試験

例年は初夏。ベネンシアドール&シェリーアンバサダー共通の、郵送筆記試験。郵送形式のため、おうちで自分で教本を見たり調べたりしながら回答することができますので、さほど難しくないでしょう。ただし当然平均点は非常に高いですから、絶対に満点!という完璧な状態で提出することが必要です。時として、ちょっぴり迷う問題やひっかけ問題も入っているので要注意。

 

二次試験

例年は秋。ベネンシアドールは筆記、利酒、実技の3つの試験があります。シェリーアンバサダーは筆記と利酒のみで、実技試験はありません。

 

試験会場にて一斉に行ないます。こちらは教本や資料を見ながら回答することができませんので、暗記&理解の学習が必要です。

 

筆記試験の暗記量は、教本自体が100ページもない厚さですので、そこまで多くありません。ただし1つの産地に特化していますので、内容は深くて細かいですし、「説明しなさい」のような記述問題もあるため暗記だけでなく理解も必要ですし、主要な単語はスペイン語のスペルも書けるようになる必要があります。これはソムリエ・ワインエキスパート試験のように7割を目指す試験ではなく、満点を目指す試験ですので、それなりの勉強量は必要です。

 

利き酒試験は、ソムリエ・ワインエキスパート試験の「その他のお酒」と同じく、ズバリなんでしょう?という出題形式です。ManzanillaやPalo Cortadoといったタイプ名を答えます。これは、ある意味簡単で、ある意味難しいでしょう。公式10タイプのうちのどれかを書けば当たるわけですし、実際は色や甘辛で明らかに除外できるものもあり、基礎知識さえあれば自然に2〜3択に絞れます。あまり知らない方でも1/2ないし1/3の確率で当てることができるでしょうから、そういう意味では簡単です。ただ、シェリーは銘柄による違いが非常に大きく、例外も多いことと、結論部分しか点数にならずテイスティングコメントによる部分点が一切もらえないことから、ある程度頑張って学習された方でも外してしまうことがある、という難しさもあります。

 

(※2019年試験より、ベネンシアドール最終審査に「銘柄あて」のテイスティング試験が導入されました。2020年も銘柄あてが行われる可能性があります。)

 

ベネンシアドールの実技試験は、2人1組でシェリーを注ぐ演技を行います。とても緊張しますので、美しく注げるように練習が必要です。

 

見事二次試験に合格されると、シェリーアンバサダーの方はその後授賞式となります。ベネンシアドール方は、さらにその年の最優秀ベネンシアドールを決める「最終審査」へすすみます。

 

ベネンシアドールの最終審査

一般公開のパーティー形式で、審査員と観客の前で、実技とブラインドテイスティングを行ないます。

 

<最終審査の参考>

これはとみたがベネンシアドール受験時の、最終実技審査。緊張しすぎて手が震え、顔がこわばって、動きがぎこちなくて恥ずかしいのですが、みなさま同じと思います。みんな極度に緊張します…本当にみんなよく頑張っています…!!

※2018年のベネンシアドール合格者のみなさまの動画は、こちら

※2017年のベネンシアドール合格者のみなさまの動画は、こちら

 

厳しい勉強と練習を乗り越えてきた合格者たちの演技は、間近で見ると迫力があり、緊張感も伝わって手に汗を握りますよ。試験には興味のない方も、ご観覧だけでもぜひ!

 

合格率

近年は総受験者数が公表されていないので、両資格とも全体的な合格率ははっきり算出できません。ただ、一次試験で不合格になる方はおそらく少数と思われますので、参考までに二次試験の合格率を出してみました。

 

ベネンシアドールの合格率は、だいたい1割前後。

 

ベネンシアドールの受験生は、「元からシェリーがお好きで、ある程度の知識や経験があって目指している方」が多いです。その中でたった1割程度しか合格できないのですから、なかなかの狭き門ではないでしょうか。

 

実際に、何度も挑戦されている方も多くいらっしゃいます。もし周りに挑戦中のかたがいらしたら、ぜひとも温かく励ましてあげてください…!!ベネンシアドールのストレート合格はかなり困難ですから、もし落ちても全然恥ずかしくありません。大変挑戦しがいのある難しい試験と言えるでしょう。

 

後述のシェリー・アンバサダーのほうが、合格率が高く試験内容自体も少し易しいので、「まずはシェリー・アンバサダーを取得し、それからベネンシアドールに挑戦する」、という方法もあります。二周した方がしっかりと知識も身につきますし、個人的には結構おすすめです。

 

シェリー委員会も、一瞬の丸暗記だけで終わってしまうペーパーベネンシアドールではなく、しっかりと知識と技術を身につけ、シェリーの普及に生涯にわたって貢献してくださる方を求めています。

 

シェリーアンバサダーの合格率は、4割弱。2015年から新設された資格です。

 

例年、ベネンシアドールと比べたら合格率は高いですし、筆記試験の問題自体もベネンシアドールより少し易しく、実技試験もありませんので、ベネンシアドールと比べたら挑戦しやすい資格と言えるでしょう。

 

…とは言っても、シェリーアンバサダー受験生はワインエキスパートをはじめ、ほかのお酒関係の資格をすでに多々取得され「今度はシェリーも学んでみようかな」といった方も多く、ある程度お勉強が得意な方々が多い中で半数以上は落ちているわけですので、気を抜いちゃダメですよ。合格率も年々下がっており、徐々に難しくなってきています。

 

「ベネンシア」のご用意について

 

ベネンシアドールを受験される方は、試験のお申込みをすると、シェリー委員会からスペイン製のベネンシアを購入することができます。例年、試験時にお腹に巻く必要のある「ファヒン」という赤い布などとセットで5000円程度です。

 

ただ、ベネンシアドール合格は特に難関であること、年によってベネンシアの発送時期にバラツキがあること、送られてくるスペイン製のベネンシアは大なり小なり個体差があることから、できれば早めにご自身で気に入ったものを購入して、一刻も早く練習開始されることを個人的にはお勧めします。

 

ベネンシアは、板橋の「ナランハ」や銀座の「しぇりークラブ」などで購入可能です。行ってみて、もし何本か在庫があるようでしたら、実際に触ってしっくりくるものを選ばせてもらうといいでしょう。

 

ナランハは、インターネットでも購入できます

 

※ちなみに上記ナランハのページの「S」という3000円台のものだけは、半分のミニサイズで、大きさが全然違ってしまうので避けてください。5000円のものはスペイン製、1万円以上の2つは日本製です。「S」以外ならどれでもOKですが、前述の通りスペイン製は個体差があるので、もしかするとちょっぴり当たり外れがあるかもしれません。必ずしも値段が高ければ良いとも限りませんが、もし実物を見ずにネットで購入される場合は、1万円以上の日本製の2つのほうが無難ではあります。日本製の2つは、柄の太さ(かたさ)が選べます。

 

※銀座のしぇりークラブでは、ベネンシア単体だけでなく、受験申し込みをするとシェリー委員会から購入できる「ベネンシア(スペイン製)とファヒンのセット」や「去年のシェリー教本」(いずれも在庫限り)、ベネンシアドール受験に役立つ「シェリー 樽の中の劇場」なども購入できます。もちろん美味しいシェリー各種もグラス一杯から飲める&ボトル一本からお持ち帰りで買うこともできますし、ベネンシアドール大御所の先輩方がたくさんいらっしゃいますので、色々と相談されるといいですよ。(^^)

 

※しぇりークラブさんでベネンシアドール受験用の「ベネンシア(スペイン製)とファヒンのセット」や「去年のシェリー教本」をご購入の際は、できれば益子(ますこ)さん宛にお願いしますとのことでした。とみたから聞いたんだけど…と言っていただければ、より伝わりやすいと思います。

 

ベネンシアでシェリーを注げるようになると、楽しいですよ。私は、よく家で集中力が散漫になってきたときの精神統一にも活用しています。あえて、こぼしたらいけない家のリビングで、超小さいグラスでやります。笑

 

よくいただくご質問

 

Q.過去問はどこで手に入る?
A.残念ながらシェリー委員会が公表していないため、手に入りません。とみたの講座での配布も行なっていませんが、独自の過去問分析による要点解説やオリジナル模擬問題等の配布は講座内でどんどん行なっていきますので、きっとお役に立つはずです。

 

Q教本はどこで手に入る?
A.試験の申し込みをすると、シェリー委員会から一次試験とともに送られてきます。別途購入されたい方は、在庫があれば可能かもしれませんので、シェリー委員会へ問い合わせてみてください。

 

Q.他のお酒の試験と両立可能?
A.はい。特にシェリーアンバサダーなら可能だと思います。実際にワインエキスパートやSAKE diplomaなどと同時受験されて両方とも合格を勝ち取られた方も、今までのとみたクラスの受講生に複数いらっしゃいます。ただ、ソムリエとベネンシアドールの同時受験は大変すぎるので、不可能ではないかもしれませんが個人的にあまりオススメしません。

 

Q.ベネンシアの太さはどれがおすすめ?
A.一概には言えず「好み」や「スタイル」によります。一般には太い方がかたいことが多いので、しなりにくいため、最初はこぼれにくく使いやすいかもしれません。しかし慣れてくると多少やわらかさがあって適度にしなるほうが、しっくりくる方が多いような気がします。本当にこれは好みですし、ご自身の行ないたいスタイルによっても使いやすいタイプが違うと思うので、実際に店舗で触って購入できるようなら、ぜひ触ってみてください。資金が許せば何本か違うタイプを購入し使ってみるのも手だと思います。

ちなみに、とみたが受験したときは、試験申込み時にシェリー委員会から購入した、スペイン製のベネンシアを使いました。ちょっぴり柄が曲がっていましたが、曲がり具合に合わせた注ぎ方ができれば問題ないです。どんなベネンシアでもご自身が慣れれば使いやすくなりますし、そのうち上達すればどんなベネンシアでも問題なく使えるようになりますので、ちょっとの個体差にはそんなに神経質になる必要はありません(あまりにも変な方向に強く曲がっていたり、カップの液漏れ等の場合は支障があるので、交換してもらってください)。

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お読みくださって、どうもありがとうございました。

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みなさまとお会いできますこと、心から楽しみにしています(^ ^)

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