【2022年】ソムリエ・ワインエキスパート二次試験後のススメ|ソムリエ・ワインエキスパート試験

※過去の記事をリニューアルしています。

「せっかく学習習慣がついたし、試験で終わらず成長のために、次のステップへの勉強も少しずつ始めて行きたい」

というお声をしばしばいただきます。

何をしますか?
選択肢がたくさんあって、迷ってしまいますよね。

ソムリエ・ワインエキスパート試験以外にも、ワインやお酒には様々な資格試験があります。それぞれの試験によって求められる解答が異なり、幅が広がりますので、落ち着いたら他の資格試験も挑戦されると面白いでしょう。試験って、なんだか抑圧と解放のコントラストが、ハマりますよね。わかります。笑(参考:「ソムリエ試験後、WSETってどうなの?」)

ただ、試験も良いけどできればぜひ、ADVでいえばStep〜系や研究科などの、試験以外のお勉強もして欲しいなって思います。

特にADVは受験以外の講座数や講師数が圧倒的に多いのが良いところで、むしろ全体としては試験以外がメインなので、受験だけでは、せっかく有名店に来てシェフのスペシャリテを食べないようなものかもしれません(例えがあっているかわかりませんが)。

試験後こそ、本来のワイン学習を…と言ったら、受験が嘘の学習みたいなのでそんなことないのですけど、純粋に「楽しむ」「深める」ということが大前提でのワインスクールの学習も、ぜひ皆様にしていただけたらうれしいです。

※決して試験やコンクールを否定するモノではありません。試験をクリアしたりコンクールで良い成績を修めたりすることに楽しさを感じやすい方は、私にオススメされなくてもご自身でどんどん挑戦されるだろうと思いますので、そうじゃない部分も大切ですよというところに重点を置いて今回は書いています。

以下、試験以外の学習を私がおススメする理由3つです。

試験以外の学習をおススメする理由①:見る角度が異なるから

どんな試験であっても、あくまで試験勉強である限りは、試験に有効な内容を中心に学習して、試験に出ないところは端折られやすいという面は共通しています。

試験によく出るところが、必ずしもワインの学習の中で本質的に重要な部分ばかりであるとは限りません。試験ではあまり出題されないために割愛されてしまう部分でも、本質的にはとても重要なことや面白いことは、たくさんあるでしょう。

試験ありきの講座とそうでない講座では根本的なスタンスが大きく異なるので、たとえば「カリフォルニアについて」など同じ学習範囲であったとしても、重要事項や見る角度は異なります。

もし「試験後は、暗記だけでなく理解をもっと深めたい」と思われるならば、試験系でない講座や本も積極的に見ていただくことをお勧めします。

試験以外の学習をおススメする理由②:伝える側になった時に役に立つから

Step1のご紹介やこの後の私の体験談と重複しますが、「試験ありき」ではない学習は、ご自身が「教える側、伝える側」になったときに絶大に効果を発揮するのですよね。

かつて私も猛勉強をしてソムリエの資格を取得し、当時働いていたレストランで社内スタッフ向けのワイン講習を担当させていただくことになったのですが、丸暗記の知識が多かったので「どう言ったら伝わるのだろう」の連続でした。

試験勉強ばかりで進めていくと、いつか伝える側になった時に壁に当たりやすいです。特に基礎学習が抜けている方は、「今更」と思わずに、後からでも絶対に学ばれた方がいいと思います。

もし既にご存知の内容でも「自分も講師と同じかそれ以上にわかりやすい表現で伝えていくんだ」「あの先生は一体どうやって噛み砕いて説明するのかな」という目線で講義を聞くと、新しい発見が多く、とても勉強になりますよ。

試験以外の学習をおススメする理由③:試験系とは異なる面白い先生も多いから

これは本当に個人的な感覚なので賛否あると思いますけど、、、

各分野の、もはや変態的な域で(失礼)超お詳しい専門の先生って、試験系の講座をあまりやりたがらない方が多いように感じます。「受験講座なんかよくやるね?自分は死んでも嫌だね」って仰る超絶面白い先生、何人もお顔が思い浮かびます。笑

もちろん受験講座は受験講座で、大変やりがいや楽しさがあり、私はそれを強く実感しています。

しかし、受験講座は嫌だと仰る先生方のお気持ちも、よくわかります。試験対策だとどうしても、面白いところや知って欲しいところを話せない場合が多々あるので、講師としてその分野に愛が深ければ深いほど、欲求不満になることがあるんですよね。。。

もっと話したい!でも話している場合じゃない、本当はアレとかコレとか聞いて欲しいんだけどなぁ、今はしょうがないなぁ。。。みたいな時、私もあります。ただそれは、試験系の講座と主旨が異なるので、割り切りや気持ちの切り替えが必要だと今は思っています。(参考:「ワインの受験講師として思うこと」)

基本的に受験講師としてはバッサリ要約上手なほうが優秀と思いますので、各分野に対してむしろ少しドライな気持ちで接していらっしゃる先生の方が、向いているような気もします(もちろん、試験系を得意とする先生方が個々の分野に深くないとか愛がないとか、決してそういう意味ではなく)。

幅広くまとめ上手な試験対策系の先生とはまた違った、一つのことにとても深い愛を持ち突き詰めている専門の先生のもとでも学ばれてみると、また面白いんじゃないかなと思います。

って、そんなこというと試験系を多く担当している自分の首を締めるんですけども。笑

試験後も会いに来てくれたら嬉しいです。もし受験と同じテーマでも、試験系とは別の視点の授業をするように心がけていますので、異なる発見があると思います。

受験学習後の方にとってのStep1,2,3,αのレベル感

ソムリエ・ワインエキスパートの試験勉強は、とにかく範囲がめちゃくちゃ広ーーーーーいのが特徴ですよね。幅広く基礎的なワイン用語が覚えられるので、その後にどんなワインの学習も楽しみやすくなっていることが、大きなメリットだと思います。

ただ、「深さ」という視点で見ると、そこまで掘り下げてはいないかな、という気がします。完全に個人的な感覚ですが、講座のイメージは以下のような感じ。

●Step1:https://tomiwine.com/step1
基礎を軽んじずにじっくり学習していただける方、特に人に伝えたりする機会のある方は、初心者への伝え方も含めて、受講していただけると大事な底上げになります。ワインも初級と侮るなかれで、高級シャンパーニュやブルゴーニュのグランクリュ、ボルドーの格付けシャトーなども出ます。

●Step2:https://tomiwine.com/step2
受験勉強後の方にちょうど良いレベルだと思います。受験で広く(されど浅く?)覚えてくださった各産地を、もっとしっかりと深く知ることができます。例年、パリ対決優勝銘柄や五大シャトーなどの高級ワインも出ますし、樽を効かせたミュスカデやゴデーリョ、MCのパイスなど近代的なスタイルも満遍なく学べます。名前だけ出てきた各地の有名ワインも、高級レンジも含めて的確な比較試飲ができますし、おすすめです。

●Step-α:https://tomiwine.com/stepalpha
受験勉強後の方にちょうど良いレベルだと思います。六大品種のみですが、起源やクローンや栽培方法や醸造方法も含めて深掘りします。そしてワインが高級です。(もうStep1~2をご受講くださっている方は、Step-αたいへんお勧めです♪)

ソムリエ・ワインエキスパート受験講座と楽しみながら深める総合講座(Step〜系)では、全くクラスの雰囲気もワインの質も異なりますので、受験講座を受けてくださった方も、ぜひ後者も受けていただけると視野が広くなると思うのでお勧めです。テイスティングも「マルをもらえるコメントを書いて品種や産地を当てなきゃ」という試験のための勉強とは全然違うので、特に二次試験対策でもう疲れてしまった方こそ是非に。

ソムリエ・ワインエキスパート受験講座のいいところ:

  • 頑張れば、資格を取得し短期間で大量の知識が得られる
  • テイスティングコメントの「基本形」を一つ習得できる(JSA方式)
  • 一緒に苦しさを乗り越える独特の団結力が生まれやすい

デメリット:

  • どうしても詰め込み暗記は否めない
  • テイスティングワインがカジュアル価格帯縛り
  • 勉強に精一杯になる方が多いため、楽しむ系の講座ほどは全員が気軽に仲良くはなりにくい

楽しみながら深める講座(Step〜系)は、上記のデメリットが解消できる講座です。詰め込みでなく根本や背景の理解を大事にし、高級ワインも供出され、皆様試験に追われていないのでクラス会の開催回数や参加率も高く、非常に仲良くなりやすいです♪

合格した後のご自身へのご褒美で、お早めにお申し込みされることをお勧めします🍀✨

【ご質問】Step2は受験講座と同じ内容も多そうだから、忘れた頃でいいかな?

たしかに、テーマを見ると各産地が並ぶので、「もう学習したよ!」と思われるかもしれません。

Step2は、これも先生によると思いますが(受験以上に講師の自由度が高いので、多分先生によって全然違います)、

たとえば

テーマが「イタリア」なら、同じように見えても、

受験:
20州の特徴とDOCGの暗記が中心

ステップ2:
現在のスタイルになるまでの歴史的経緯や地理的特徴、活躍してきた人々など+余談

受験と産地は重なりつつも、根本的な視点が異なり、受験で上辺を覚えてくださったものを肉付けする感じになるため、むしろ受験の知識を忘れないうちが良いと私は思います(詰め込み暗記は理解していないとすぐ忘れるので)。

【ご質問】ちょっと休んで、今までの勉強を整理・消化してからがいいかな?

結論、立ち止まらない方がいいですよ。

ちょっと休んで消化しようと思っても、言い方が悪いのですが、休むと結局たいして学習が進まずに、我流でだんだん知識もテイスティング力も下がっていく方が多いように思います(経験上、自戒を込めて。笑)

せっかく毎週頑張って勉強され、その努力によって少しずつ向上してこられたのに、それが下がっていってしまってはもったいないですから、可能ならどんどん先に進みましょう。

「ちょっと難しい」をずっと続けていくのが成長に良いのですよね。

未消化の部分は、本当に大事なことであれば必ずまた出てきますから、そのときに改めて消化すればいいんです。むしろ、ご自身が立ち止まっているとレベルが変わらないので、なかなか消化できなかったりしますので、ステップアップしていった方が、後でまた出てきた時には「なんだこんな簡単なことだったのか」と難なく消化できることも多いです。

勉強は贅沢ですから、ぜひ前に進んでもっと楽しんでください✨

おまけ:とみた体験談

私が受講生だった頃は、ソムリエ試験が終わった後、そのまま秋からStep3へ進みました。(Step1もStep2も未経験)

今振り返れば、「今以上にワインに関して何も知らなかったなぁ」と痛感しておりますが、恥ずかしながらソムリエ試験に合格した直後は、ちょっぴり自分が偉くなったような良い気分になっておりました。

「Step1は基礎?そんなのもう知ってます。Step2は産地学習?それも、もう知ってます。こんなにたくさん勉強してソムリエ試験に合格したのだから、Step1やStep2では簡単すぎるのではないかしら」と当時は思っており、Step3を選びました。

結果、先生やクラスメートにも恵まれて、おかげさまで面白かったです。とても面白かった。だけど、やっぱり周りの方々と比べると自分は基礎の部分が抜けているなぁと、随所で感じました。

私は、受験とStep3が終わった後に、Step1→Step2→もう一度リベンジでStep3と立て続けに受講しました。

それが、とても良かったです。試験に合格しStep3を受講した後でも、Step1やStep2には新しい気づきと発見がありました。受験では端折らざるを得ない根本的なところまで触れてくれるので、「今更だけどそうだったのか!」と腑に落ちることがいっぱいありました。そして、大まかに講師がどんな内容を言いたいかをわかった上での受講って、こんなにも理解しやすいものなのか、と楽しくなってしまうくらいに、するすると頭に入りました。

もちろんStep1→Step2→Step3と順に進んだ方が理解はしやすいと思いますが、自分がそんな感じでしたので、ご受講の順番はそんなに拘らなくても、ご興味があればどこからでも良いんじゃないかと思います。

いずれにせよ、可能なら最終的には全てご受講されることを強くお勧めします。断片的だった知識が丸くつながりますので。

体系的な学習は昔、もう何年も前にしたよ・・・という「お久しぶり」な方も、昨今はワインの世界も一年一昔ですから、よかったらぜひ。定期的にアップデートをされると、知っているつもりで知らなかった!という新しい発見が多々あると思います。

まとめ

試験後が終わってからが楽しい勉強ですので、ぜひ続けてくださいね(^^)

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お読みくださって、どうもありがとうございました。

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みなさまとお会いできますこと、心から楽しみにしています(^ ^)

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富田葉子

富田葉子

J.S.A.認定ソムリエ/ワインエキスパート WSET® Level 3 Award in Wines シェリー原産地呼称統制委員会認定 2014年最優秀ベネンシアドール JCAAコミュニケーション能力検定1級 日本滑舌能力検定協会認定講師(滑舌能力検定1級) 日本朗読検定協会認定講師(准プロフェッサー) レストラン勤務時代にネッド・グッドウィン MWの元で働き、ワインの魅力の虜になる。ワインの勉強は生粋のアカデミー・デュ・ヴァンっ子で、アカデミー・デュ・ヴァンが大好き。 みんなが仲良くなれる優しい雰囲気、聞き取りやすい講義と分かりやすい資料が特に好評。試験講座受講生の合格率も高く、「暗記こそ心で伝える」をモットーに、どこまでも寄り添って全員を合格へ導く。 15年間シングルマザーの経験があり、近年まで自身が「家事育児を両立し勉強もしながら忙しく働く母ちゃん」であったことから、限られた時間でも楽しくしっかりと身につけていただくことに心血を注いでいる。受講生との交流を大切にし、クラス会も活発に開催。 近年は滑舌能力検定や朗読検定の講師資格も取得し、ただワインに詳しいだけの講師ではなく、伝え方のプロフェッショナルでもありたいと日々努力を続けている。

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